「おかあさんの日に はなすこと」 

昼間は 段ボールに 耳を寄せた

おかあさん ありがとう
おかあさん ありがとう

花のはなしを くりかえし聞いていた




ゆうぐれに 雲に 火がつくと

かいぶつ雲が 跳ねたり
にんげん雲が 飛んだりして

わははわはは と いっしょに笑いあった




夜のとばりが そこに 立ち
屋根も空も 私のもの と言うと

部屋の 電気が
私が先に 取ったもの と言い

おかあさんが見ていたので どっちも つくだまった




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