「片目の夏」

「片目の夏」

部屋のカーテンから 
頬を傾けて 覗いている
水色の片目を とろんとさせて
私が縫った
麻の敷きものを
見つめている

夏の布を買った 生地屋から
私の影帽子に 入り
頭を ゆらしながら
嬉しそうに 付いて来ていた

「部屋にあがれば」と
敷物を敷くと
「もういっぽうの 片目が
まだ開かないのに?」と
その目を細めて 聞いてきた

「私も 片目を瞑るから」
と 言ってあげた




関連記事一覧