「クリスマスのケイトウ」
クリスマスが近いから
花屋で ケイトウを買った
一年の 領収書が貼られた
太ったノートの側に飾ったら
一年間 一緒に
暮らしたように微笑んで
光の影を吸い込むケイトウは
毎日ひっそりと
光を 斜めに切り刻んで
赤い身体になって
誰かの傍で
命を燃やしている
「クリスマスは
家にかえるでしょう?
あなたの両親に
抱きしめられてください
きっと
むかえに来る」
クリスマスが近いから
花屋で ケイトウを買った
一年の 領収書が貼られた
太ったノートの側に飾ったら
一年間 一緒に
暮らしたように微笑んで
光の影を吸い込むケイトウは
毎日ひっそりと
光を 斜めに切り刻んで
赤い身体になって
誰かの傍で
命を燃やしている
「クリスマスは
家にかえるでしょう?
あなたの両親に
抱きしめられてください
きっと
むかえに来る」