「明日に 渡される」

「明日に 渡される」
花火が あがり
空が けぶっている
夏まつりを
部屋の窓ガラスの
向こうに眺めた
見に行こうと誘われて
行けない私がいる
そろそろ 誘わないで
ずっと 行けないから
もう覚えておいて
誘われると
身体が氷のように凍るから
友達なんか
ひとりも居ないから
花火の色が 足りないけど
いつかの春が 沸いている
死んでしまいたいと
思っていたのに
外の匂いは わからなくても
心にぽつんと
毎日座っている 勇気が
明日に 渡される
その事を 知っているから
空が けぶった
花火の写真を
捨ててはいけない