「雨と風と光の名前」北山建穂さん
四季彩図鑑「雨と風と光の名前」
北山建穂さんの作品です。
https://www.facebook.com/tateho.kitayama
北山さんは栃木県日光にお住まいです。
私と同郷になります。
それで、どんな作品でどんな方だろうと気になっていました。
なかなか接点が無かったのですが、先日、あっという間にSNSで繋がりました。
私の「ペットボトルのイルカ」を買ってくださっているとの事で驚き、嬉しかったです。
北山さんは、一作目の「四季彩図鑑」は、
みらいパブリッシングの「写真出版賞大賞」を受賞なさり出版された著作で、私が手にしたものは、3作品目になります。
とてもご活躍のプロの写真家の方で、栃木県の図書館で展示会をなさったり、下野新聞にも多数取材を受けていらっしゃいます。
私は、先ず一冊目として、「雨と風と光の名前」を買い求めました。表紙の水の泡がとても美しいです。
みらいパブリッシング発行
https://miraipub.jp/books/24139/
ああ、買って良かった!!と思いました。
「篠突く雨(しのつくあめ)」という、雨の名前をみつけたからです。
いつだったか、とても若い頃ですが、
福島県会津若松の、白虎隊の飯盛山に行った時の事です。
太い幅の長い階段があって、その両脇に店が立ち並んでいた記憶があります。
そこに「あなたの名前で短歌を詠む」というおじさん達が数人、地べたに店を作っておりました。
私も1000円で色紙に書いてもらったのです。
記憶しているところと、あいまいなところがありますが、
「篠を突く/雨に耐えつつ/しのび咲き
-しの・・・/・・・・・・/・・・さき
美しさ(うましさ)伝え/ 咲きほこる菊」
-美・・・・・・・・え/・・・こ・・・」
名前が入りました。
このような、なかなかいい短歌です。
「篠を突く雨に耐えつつしのび咲く
美しさ(うましさ)伝え咲き誇る菊」
「篠を突く雨」というものが、どのようなものかわからなかったのですが、今回、北山さんの本で見て、この雨はとても好きな雨だと思いました。
「たたきつけるような激しい大雨。
細い竹が勢いよく地面に突き刺さるさまを表現した語である」
思い出の短歌を、とても素敵な様相で思い出す事が出来て、
本当に嬉しいです。
「逢魔が時(おうまがどき)」
昼と夜との境目の時刻。万物の影が闇に溶け込んでいく時刻が「逢魔が時」である………
「落日(らくじつ)」
「銀色(ぎんいろ)」
月の輪‥‥‥‥
「田毎り月(たござのつき)」
水田の一つひとつに映り込む月を「田毎の月」と称する‥‥‥
「箒星(ほうきぼし)」
「箒星」は彗星のこと‥‥‥
このような「雨と風と光」の名前が128ページに渡り、
北山さんの写真によって、展開されています。
美しいものばかり、興味深いものばかり、
心に水が満ち満ちるものばかり、
気持ちがとても満足する、一生持てる図鑑を手にしました。
北山さん、ありがとうございます。