亡き妹の誕生日です。
6歳で亡くなった妹の誕生日です。
とても綺麗な子供で、身だしなみも私の百倍、きちんとしていました。
私はスカートのウエストからブラウスを出して、くせ毛のもじゃもじゃ頭で活発に跳ねて遊び、
妹は友達と遊ぶという事はなくて、私の後をいつも付いて来ました。
あるとき、梅雨の寒い日の登校で、1年生の妹は、お揃いのカーディガンを着て来なかったので、
「寒いから家に取りにもどりたい」と私に言ったのです。私はちゃんとカーディガンを着て来たので、
「ひとりで取りに行きなよ」と、妹を放って自分だけで登校しました。
だけど、妹がちゃんと学校に来られたか、1年生の下駄箱に隠れて登校するのを見てから、自分の教室に行きました。
「寒い」というのは「本当に寒い」のです。
「一人で取りに行くのが切ない」のです。
こんな風に、私は人の気持ちがわからない処があるんだなと後悔しています。
今日、妹に誕生日のプレゼントを買ってあげようと思い、先ず浮かんだのはピンクのカーネーションの花です。花屋に行って母に買って貰いたいと頼むほど大好きでした。
それから私達は小学校の近くの駄菓子屋に良く行きました。
今日、スーパーの駄菓子コーナーで少し見つけました。
たまごボーロ、フエガム、こんぺいとう、ベビーチーズ、プリン、それから桜餅です。
出来るなら妹と過ごした日々を、全部思い出したいです。
もう一回帰って来て欲しいです。