夜明け前のマンション
私の町には高い建物が殆どない。
殆ど無い建物の内の3棟が、
部屋から見える。
朝の光のまえに、ただ控えているマンションたち。
網が外れたら、
自分の部屋の小さな喧騒が、
原っぱの方にスコーンと抜けて行った。
目の前にあるよどみのようなもの、
身体中のスカスカに衰えた骨、
ボロボロになった虫歯、
それらが、今度は
両足の底から全て抜け落ちて
なんだか整って軽くなって、
光を待つマンションのように、
私は、理路整然としてしまった。
私は、この先どうしたらいいというんだろう、
そういう気持ちになった。
朝陽がやって来た。
こんなに赤かったのか。
取り返しを取るくらいのむき出しの気持ちで、
朝陽を見てやろうと、
洗い立てのサンダルでベランダに出たら、
ベランダはとても寒かった。
部屋にもどり、
写真を撮って、花の水を取り替えたり、
コーヒーを入れたり、洗濯機を回したり、
お化粧をし始めた。
サンキャッチャーが部屋を歩きます。
この鏡は机の真ん前に飾っています。
玄関を入って、
右に鏡を置くと、仕事が入る。
左に鏡を置くと、お金が入る。
こういう事をして、本当にそうなったという人がいます。
私も、信じています。そうなったから。
ここは部屋ですが、右に鏡を置いています。
仕事が入る鏡の、親戚の鏡です。
都会の息子が、
「Nウォームはあたたかい」を、
買ってよこしてくれました。
今年からは、なるべく電気敷き毛布を使わないようにしたいです。
掛け布団も「冬のマックス」を既に掛けてしまっています。
これからどんどん寒くなるのに、
どうしようと考えています。
寒くなったら、ちぐはぐなものを加えて掛けて、寝ようと思っています。