秋が 逃げていく

「秋が 逃げていく」

信号機の縦長の鉄の棒に
秋は 張り付いて
横断歩道を渡る人々の
恰好を 眺めている

白いマフラーをしている
女の子が来たら 通り過ぎるまで
皆で ぎゅっと目をつぶる

背広の襟を立てはじめる 
サラリーマンが来たので
皆で 後を向いて ベロンと舌を出す

この冬流行の ショートブーツが
次から次から 砂ぼこりをあげるので
皆で 草原に逃げて行く 

すすきは 口をふくらませ
勢いよく 綿毛を吐いている

秋が 流行のブーツのように
次から次から 逃げていく



まとまらない詩を出してしまいました。
出してしまえば、また形が出来てくる事もあるので、
また引っ込めて、書き直せばいいと思いながら、
載せました。




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