「壁を置いて行く」

「壁を置いて行く」

季節はすぎていく 
にぎわう声を残したまま
次の街へ向かおうよ

人々の憧れを たくさん配ったけれど
時間が来た
配りきれないから 片付けよう

別れの挨拶は 出来なかったし
過ごした時間は 振り払えない
ここは 夢で見る場所になる



次はもっと遠くの街へ行ってみようか
生きた証なんて 大げさなものも無い

それよりも 私は
家族にしても 家にしても 
仕事にしても 何にしても
頼りなかったかもしれない



遠い街から 
あの壁に 挨拶をしよう

楽しい日々を 生きてください 
ありがとう 
心配しないで
もう 戸惑わない

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