わたしのあじさい

7カ月前は、ただの一本の枝だった。
9カ月前は、花瓶に挿した一本のあじさいだった。

枯れたら捨てようと思っていたのに、
これがなかなか枯れなかった。
そのうちに、
水の中に根を這ったので、
叔母が持って来てくれた、鉢と土に植え替えた。



雪の日も雨の日も晴れの日も、
それなりに、昼間は外に出しては込んでして、
毎日面倒をみていた。
晴れの日は、特に水を多くあげて、太陽に当てた。



6月に、建物の外壁工事が始まって、
ベランダに荷物が置けなくなってからは、
叔母の家に預かって貰っていた。

従姉妹が、いつも写真を撮っては
送ってくれた。

小さな芽が出ているよ、
花が咲いて来たよ、
ひらいたよ、
まるいあじさいになっているよ、



叔母が、いつも自分の家のあじさいの自慢をする気持ちが、わかった。

これが私のベランダのあじさいです。
自慢したくなりました。

花が終わるころ、
ドライフラワーにして、
取って置こうと思う、と従姉妹に言うと、

それはいいね、と言ってくれました。



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