準フランス装の「となりの谷川俊太郎」の本
本日の某広告には、
「準フランス装」と書いてありました。
準フランス装ってなんだろう。
本を、上から下から、
横から、真ん中から開き、
紙のさわり心地がいいことか、とか、
紙の種類が違うのか・・とか。
とにかくじっくりと眺めてみました。
するとひとつ、すごい発見をしたのです、
「なんですかこれは!!!
「天」の切り口が、
でこぼこしているのです。
このようなものを、初めてみました。
隣の、谷川さんの「二十億光年の孤独」の本は、
「天」が、スパッと裁断されています。
こうなんです。
でこぼこの、突起の部分が、
一定の枚数にひとつ、
また、一定の枚数にひとつあるのではないか、
そんな感じがしました。
調べてみたら、
「フランス綴じ」というものがありました。(フランス装ともいうそうです)
袋とじの、じゃばらなのです。
これを切り取らないと、
本の中身が読めないのです。
こういう本を、
製本装丁している、方々がいたそうです。
フランス文化で「装丁工房」というそうです。
芸術のひとつですね。
製本装丁して貰う本は、
各個人が気に入った本を選び、
製本装丁に持ち込むわけです。
けれども、
いつしか、その職業は衰退してしまい、
職人さんは、殆どいないそうです。
なんと悲しい事を知ってしまいました。
「となりの谷川俊太郎」の本を、
こうして、ペーパーナイフで切った、
(天の部分です、
地はスパッと裁断してありました、
それで、『準』というのかと思いますが・・・確かではありません。)
この本は、
「装丁工房」のような事をしている、
そういう事ではないかと思います。
贅沢なほどこしだと思います。
フランスにはフランスだけとはいわず、
こういうペーパーナイフがあるわけです。
ヨーロッパの装丁工房があるのかと思います。
私が持っているのは、
イタリアの洋服メーカーがある時出したレターナイフの
記念品で、20年前の古いものです。
便利だし、綺麗なので、引っ越ししても、ずっと持って来て使っているものです。