生きていてほしいんです_戦争と平和_谷川俊太郎

部屋の模様替えをしながら本棚をみていたら、この本がみつかった。

2009年に買った本だ。

「生きていてほしいんです」この詞華集は、
谷川俊太郎さんの書き下ろし詩の他に41篇の詩が集められている。

中には
「我ら戦争に敗れたあとに」三好達治1946年

「君死にたもうことなかれ」与謝野晶子1905年

「戦争は知らない」寺山修司

などがある。




この本は「童話屋」さんという出版社から出ている。
私がなぜこれを買ったのかというと、自分の詩を「童話屋」さんに送り、読んで頂いたからだ。その時に、数ある著作の中から選んで購入させて頂いた。

ご丁寧に、社長の田中様からはがきが届いた。

何故、私のようなものにはがきを送ってくれるのかと、感動すらした。しかも、田中さんは、谷川俊太郎さんと仕事柄大変親しいように見うけられた。

また、今回、ご縁があって「みらいパブリッシング」から本を出す事になったのだが、
社長の松﨑義行さんは、谷川俊太郎さんの愛弟子であり、詩人である。

童話屋さんという所は、絵本も出している。
「葉っぱのフレディ」などがそうだ。
あのとき、私が送ったのは「詩」であって絵本ではなかった。

けれども、繋がってみれば、私は今度、絵本を出す事になったのだ。

本の最後に、この本の漢字にはふりがなが付いている事を説明されているが、とても思いやりがある出来上がりだと思う。




「生きていてほしいんです」谷川俊太郎

生きていてほしいんです
兵士は
生きていてほしいんです
兵士の靴が知らずに踏みつけた蟻も

生きていてほしいんです
青空の下で 穴の中でも
生きていてほしいんです
‥‥‥




「象のはなし」
という詩がある。

タイ国からこどもの象が来た。
まだ鼻ものびていない可愛いやつ。
インドからも大きな象が来た。
小さい象はハナコさん。
大きな象はインディラさんと名を付けて・・・

この象は最初はとても大切に豪華に扱われたという事が書かれている。

しかし、戦争になって、おとなしい象は、
どうして死んでしまった(殺されたのか)のか・・
という話が書かれている。

厚くてつよい象の皮は
鉄砲の弾もはじきかえす。
注射の針もとおらない。
たべものに毒をまぜると
感のいい鼻でかぎわけてしまう。
だから水ものませず
ひぼしにされた。


子供達も来ない、園のおじさんたちは見て見ぬふりをする。

象の目から涙がながれた。
芋がほしい。芋がほしい。何かください。

逆立ちの芸当をしてもう一度ねだってみたりするが、
くたくたとくずれた。という事だ。




この詩も、読んでみた。
良かったら、読んでみてください。
長崎・長与小5年の男の子が書いたものだ。




しおりひもの後が、紙についていた。
文庫の大きさだけれど、ハードカバーがかかっている。
この本の上に沢山の本が積みあがっていたのかなと思わせる。




反戦詩を書き続けているという、谷川俊太郎さんを、田中さんが見ていて本にしようと提案したらしい。

「戦争反対」

子供達が沢山死んでいる。
哀しみの果てを越している。
どうにかならないものかと思う事しか出来ない。
戦争反対!!!




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