40年目に初めて花を咲かせた「カポック」
「カポックの花が咲いたのよ」
叔母は私が玄関を入るなりそう言った。
「綺麗でしょう、素敵でしょう」
叔母は来る人来る人にそう言っているに違いない。
「20年位で咲くらしい」という事を、
娘さんにネットで調べて貰ったそう。
このカポックさんは、叔母の家に来て、40年が経過したらしい。
40年も叔母の家で生きて来た・・
それだけで感嘆。
昨年3月に、叔父が亡くなった。
3月は結婚記念日があり、それが過ぎてから天国に行った。
今年で、結婚50周年になるらしい。
生きていれば「金婚式」を迎えられた。
叔父が、
今年はきっと良い事があるよと会いに来たようだねと話す。
「金婚式だからね」。
一年中病気がちで、パジャマを着て殆ど家に居る叔父だった。
外に出るのは病院と自分の買い物のみ。
毎日、新聞の文字より小さな文字で、手帳に隙間なくびっしりと日記を付けて、カメを飼って餌をあげ、庭の花を愛で、とにかく家が大好きだった叔父です。
和小物を作っている叔母の作品が、
今年も玄関に並んでいる。
これも叔母の手作り。
左側のタペストリーに下がっている小さな虎を私に作ってくれたらしい。
右がちゃんと出来たもの、左は出来なかったもの。と言う。
尻尾も、左の方が太くなってしまったのだそう。
叔母が右をはずして私にくれようとしたけれど、私は、左の太っちょさんがいいと、貰って来た。
毎年、干支のものを作ってくれる。
こちら。
部屋のパソコン机の前の壁に下げました。
一年間、この縁起物の虎にあやかって、良い年になりますように。
ちなみに叔母は母の一番下の妹で、私の家から歩いて5分とかからない所に住んでいます。