さあ、朝が始まった。
さあ、朝が始まった。
着ていたパジャマを洗濯する。
乾いたら、夜、又着る。
夜は、一日着た洋服を洗濯する。
乾いたら、朝、又着る。
いつもだいたい同じものを着ている。
赤毛のアンみたいに。
モスリンのワンピースを3着作って貰い、
それは何処にどんな行事に着て行っても恥ずかしくないものだと、
マリラがこさえてくれたもの。
このごろ梅雨に入ってきて、
もう一着だけ、少し風通しの良いものが欲しい。
だけど、梅雨が終われば、半袖の夏服が何着かある。
だから、ちょっとの間、腕まくりをしたり、
靴下を短く履いたりしていれば、
半袖が、洗濯しては干される毎日が訪れる。
季節の変わり目は一番洋服に困る。
それだから、
暑ければ、窓を開けて、
寒ければ、足をホカホカマットでくるんで過ごす。
一日の殆どの時間は、パソコンの机の上で小説を書いて過ぎて行く。
先頃、本が出るかも知れないという話が持ち上がり、
出版社の意向で「販売促進」をする事になった。
どこからどう始めたらいいのかわからないので、
とにかく、何も無い状態で、これまで掲載して頂いた新聞や媒体に問い合わせて、
電話で話を聞いて頂き、中にはこれまでの掲載データがあるので可能だと思うと仰ってくださる媒体もあった。
それから、県内の図書館や、書店、カフェなどの施設をあげて行った。
これまでお付き合いのある友人知人、親戚の方々には、
チラシを作って、本の内容を見て頂いた。
それが、私が差し出す未確定な出版に対して、予約してくださる方々がいた。
かなりの冊数を、予約すると言ってくださった方もいた。
最初は、身近な方々に、チラシを見て頂いた。
近くの方々には、直接出向いたり、時間を取って頂いたりして、会ってくださる方もいた。
時間が経つに連れて、縁遠い方にもお手紙や電話で聞く事になると、
どうしても、苦し紛れになり、
或る日、親類の方に「あなたのやっている事が理解できない(理解しかねる)」と言われた。
確かに、その方の言う通りだと思った。
不確実なもの、未確定な事、かもしれない状態のまま、進めているのだから。
こういうのを「雲のわたあめ」というのだと思った。
相手を騙しているような気持ちにもなる。
一日が終わると、がっくりと落ち込んで、
翌朝は、また心身を奮い立たせて、立ち上がり、頑張る。
この「抵抗」は、私だけではないと思った。
私が、話を持って行った方々にも、抵抗や負担を感じながら考えてくださる方がいらっしゃる。
私ですら、未確定な事をしているのだから、相手が不信感を抱いても当然だと思えた。
親類の方の言葉で、販売促進の区切りをつける時だと直感的に思えた。
販促活動を停止し出版社に結論を委ねる事が出来た。
そして、私の今回の出版は見送りになってしまったのだけれど、
沢山の方々に、親身に考えて頂いたり、何年も繋がっていなかった方々に、更に繋がる事が出来た。
けれども、今、何もその方々にお返しするものがない。
精一杯の事をメールやお手紙にしたためるしかない。
それなのに、皆さんは、私の未来が輝くのが見えると言って励ましてくださった。
これが、私の力になり、因と果と縁がつながると言ってくださる方もいた。
人間の組織に入れば揉まれるし、大変な思いをするのだけれども、
又、人に助けられて、人の笑顔や優しい言葉を受け取る事が出来て、又立ち上がる事が出来る。
又、今日が始まって、朝のコーヒーを飲んでいる。
今日の希望は、
「初夏の洋服が、あと一枚だけ欲しい」なのかな。
無くてもいい、けれども、マリラみたいに、
私の服を、「これがあなたの服ですよ」と支持してくれる人がいたら最高に幸せだと思う。
今朝、大好きな女性に頂いた言葉が凄く励まされました。
「自分軸で創造して生きて」
「お金は生きるために必要なだけ入ってくる」
そして、「がっかりしないで」。
皆さん、ありがとう。
私は、今日も、何処にでも着ていけるような服を着て生きています。