絵の先生を想う日になりました。

画家・角尾蕗子(つのおふきこ)先生の在りし日の写真です。
先生は、2019年9月6日、102歳で亡くなりました。
我らが那須の門下生は9人です。先生の100歳のお誕生日から102歳のお誕生日は皆が病院に集まってお祝いしました。

写真左下の右の2人は東京の門下生です。那須に先生のプライベート美術館が出来たときに東京から見に来てくれた時のものです。





左・毎週1~2回、先生のアトリエに皆で集まって絵を描いていた頃です。

右・赤いマフラーは通っていた頃に編んでくれたものです。
白いマフラーは、先生が病床で、生徒全員に編んでくれたものです。幅の広い長さのあるマフラーです。
先生は最期の3年間は入院・療養をして車椅子で過ごしていました。毛糸は療養先のケースワーカーさんに買って来て頂いて編んだものと聞きました。Sさんと私がお見舞いに行った時に、先生があらかじめ受け付けのケースワーカーさんに渡して置き、帰りに私達が全員分のマフラーを手にするようにと計らっていたのです。
先生は直接渡す事はしなかったのです。何故ならば、先生は私達と絵を描いている頃から事あるごとに涙を流してしまうから…と思いました。
「ありがとう」「うれしい」「たすかる」「また会いたい」こういう涙なのです。

先日、思い付いてフェイクファーの膝掛けにマフラーを縫い付けました。





こういう風に椅子に掛けたらとても暖かくて。
そしたら先生の事を思い出して、今日は涙です。

(椅子の脚にフリースを巻いて床に擦れないように。昨年同様)





左・先生の椅子です。
右・私の椅子です。

写真はファイルの中から見つけ出して来たのです。先生は毛糸編みが大好きで、夏も冬も年中毛糸編みをしていたのです。先生のお宅には先生が編んだものがそこかしこに飾られたり使われていましたし、私達が座る丸椅子にも毛糸で編んだカバーが掛かっていました。

私も先生の真似をしました。
暖か過ぎるほどです。
先生ありがとう。先生私は幸せです。





先生の油つぼ。
最期となってしまった展示会の為にひとり、
アトリエで新作を書き上げた時に使ったものを写真に撮らせて頂きました。





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